「医療保険、とりあえず手厚く入っておけば安心」と思っていませんか?実は、保障を厚くすればするほど毎月の保険料も上がり、家計を圧迫する原因になることがあります。
この記事では、医療保険を考える前に知っておきたい「生活防衛資金」の考え方と、本当に必要な保障額の選び方をFPの視点で解説します。
📋この記事でわかること

医療保険って、保障が手厚い方が安心じゃないの?入院したときのことを考えると、できるだけ多く入っておきたいんだけど…

「多く入れば安心」という考え方は見直す必要があります。まず生活防衛資金を確保することが先決で、保険はあくまで補完的な役割なんですよ。
医療保険の前に「生活防衛資金」という考え方
医療保険を考える前に、まず「生活防衛資金」を用意することが大切です。生活防衛資金とは、病気やケガで働けなくなったときに生活費をカバーするための貯蓄のことです。目安は生活費の3〜6ヶ月分です。
日本には高額療養費制度があり、1ヶ月の医療費の自己負担には上限があります。50代の一般的な収入の方であれば、月の自己負担は8〜9万円程度に抑えられます。生活防衛資金があれば、多くの入院・治療はこの範囲でカバーできます。
高額療養費制度の詳しい内容はこちら:
→ 【高額療養費制度の基本】医療費の自己負担はどこまで抑えられる?
つまり、生活防衛資金がしっかり確保できていれば、医療保険なしでも乗り越えられるケースは多いのです。
それでも医療保険が必要なケース
生活防衛資金が基本とはいえ、状況によっては医療保険を検討する価値があります。
がん家系・病気への不安が大きい場合
家族にがんや特定の病気が多い場合、治療が長期化するリスクがあります。抗がん剤や先進医療など、高額療養費制度の対象外になる費用も発生することがあります。こうした場合は、がん保険や医療保険を個別に検討するのも一つの選択肢です。
ただし「不安だから」という理由だけで手厚く入るのではなく、実際にかかりうる費用を調べた上で判断することが大切です。
貯蓄が少なく生活防衛資金が確保できていない場合
生活防衛資金がまだ十分でない場合は、その間の「つなぎ」として医療保険を活用する考え方もあります。貯蓄が十分に積み上がった段階で、保険の必要性を改めて見直すのがおすすめです。
医療保険が必要かどうかの判断基準はこちら:
→ 【医療保険が不要な人・必要な人】あなたはどっちのタイプ?
加入するなら「必要額だけ」が鉄則

じゃあ入るとしたら、どのくらいの保障額にすればいいの?

実際にかかる費用と、自分で賄える金額を計算して、その差分だけ保険でカバーする考え方が基本です。
必要保障額の考え方
医療保険の必要保障額は、以下の考え方で計算できます。
- 入院・治療にかかる費用の目安を調べる
- 高額療養費制度で戻ってくる金額を引く
- 生活防衛資金で賄える金額を引く
- 残った金額が「保険でカバーすべき額」
計算した結果がゼロまたはマイナスなら、医療保険は不要という判断もできます。
入院日額の目安
入院日額の決め方については以下の記事で詳しく解説しています。
→ 【入院日額はいくら必要?】50代が後悔しない医療保険の保障額の決め方
「多く入れば安心」を見直すべき理由
保険は「安心を買うもの」という感覚がありますが、必要以上の保障は家計の固定費を増やすだけです。
例えば、入院日額1万円の保険に入っていても、実際の入院期間が短ければほとんど使わないまま保険料を払い続けることになります。近年は医療技術の進歩により、入院日数は短縮傾向にあります。
「もしものとき」を考えすぎて保険料が家計を圧迫するのは本末転倒です。保険料を抑えた分を生活防衛資金や貯蓄に回す方が、長期的に見て家計は安定します。
50代におすすめの医療保険を比較する

必要だとわかったら、どの医療保険を選べばいいの?

保険料・保障内容・更新の有無を比較して選びましょう。以下のページで50代向けの医療保険をまとめています。
→ 【50代向け】保険の無料相談はこちら|複数社を比較して選べます
【まとめ】
・医療保険より先に生活防衛資金(生活費3〜6ヶ月分)の確保が基本
・がん家系や貯蓄が少ない場合は個別に医療保険を検討する価値あり
・加入するなら必要額だけ計算して入るのが鉄則
・「多く入れば安心」という考えを見直し、固定費を抑えることが家計安定への近道
⬅ 前の記事:【医療保険の特約とは?】がん・三大疾病・先進医療の備え方
⬆ このシリーズの目次:【医療保険は必要?】50代が知っておきたい公的制度と加入判断のポイント
➡ 次の記事:【がん保険・三大疾病保険】特約との違いと単体で入るべきかの判断基準
